Institute of Innovative Research, 
Tokyo Institute of Technology.

2022.09.13

プレスリリース

東工大WOWアライアンスと成功大学、BBCubeに基づく三次元集積技術に向けた技術協力に合意

次世代三次元積層半導体技術の社会実装を加速

東京工業大学WOWアライアンスは、台湾国立成功大学(以下、成大)と BBCube(Bumpless Build Cube)に基づく次世代三次元集積技術の社会実装(実用化)に向けた技術協力に合意しました。次世代三次元集積に対する日台アカデミアのアライアンスは初めての試みであり、今後はBBCubeビジネスアライアンスを通して量産化の実現に向け、計画を進めます。成大は東工大WOWアライアンスに加盟し、次世代三次元技術の研究開発を行うとともに、成大内にBBCube試作ラインを構築・運用し、併せて人材育成を実施する予定です。

成大では、東工大 科学技術創成研究院 大場隆之特任教授の設立した株式会社テック・エクステンション(以下、TEX)とBBCubeビジネスアライアンスが締結され、BBCube技術のプラットフォームであるWOW技術とCOW技術がTEXから技術移管されます。この技術移管では、これまで東工大WOWアライアンスで得られた成果をもとに、プロセス・装置・材料が利用されます。

現在、東工大WOWアライアンスには多くの大学、関連企業などが参画し、次世代半導体三次元技術の研究開発を行っています。最先端半導体が抱える課題、すなわち原子レベルの見えない欠陥(invisible defect)の増加で歩留まりが飽和する時代を迎え、COWによるチップレット集積とWOWウエハ積層技術が一層重要になります。今回の日台連携は、これらのニーズに対して応えるものであり、プロダクトアウトとマーケットインをシームレスにし、半導体サプライチェーンが強化されるとともにポスト微細化としての三次元集積技術の基礎開発と社会実装が大きく前進することが期待されます。今後2023年末までには、成大に研究開発の試作ラインを立ち上げ、BBCubeのプラットフォームであるWOW技術とCOW技術が順次適用される予定です。