Institute of Innovative Research, 
Tokyo Institute of Technology.

2019.07.18

セミナー情報

第5回先導原子力研究所コロキウム “放射線の生体影響解明への分野横断による挑戦ー数理モデルによる放射線影響” 7/31開催

  • 講師:坂東昌子(NPO法人 人材ネットワークあいんしゅたいん理事長、元日本物理学会 会長、阪大核物理研究センター、京大基礎物理学研究所研究員)
  • 日時:2019年7月31日(水) 13:30~14:45
  • 場所:大岡山キャンパス 北2号館 6階会議室

素粒子物理学専門で元日本物理学会会長の坂東昌子氏はNOP法人「あいんしゅたいん」の理事長として一般市民を対象とした科学技術の正しい理解の普及に努めてこられたが、2011年の3.11の福島原発事故以来、低線量放射線の影響について若手研究者らとともにその科学的根拠について検討を深め、一般市民から一般研究者を対象とした、解説付き放射線代表データ集を編集・出版された。
これと並行して低線量の放射線による生体への影響、とくに線量と線量率が細胞のDNA損傷や修復を経て現れる突然変異率の時間変化がどのように決まるかについてこの数年来WAMと命名された数理モデルを開発してこられた。そしてこのモデルが種が異なる動物・植物について統一的に実験データを説明でたとして昨年の放射線生物学国際会議で発表された。講演ではWAM数理モデルの概要と今年5月に京大基礎物理学研究所で氏が主催され、広範な分野の研究者が参加した「放射線の生体影響解明への分野横断による挑戦」研究会の様子と今後の展開についてお話を伺う予定である。