2018.03.26
アリのような動きをする六脚ロボットを制御
生物信号に基づいたバイオインターフェースで
東京工業大学 科学技術創成研究院 バイオインタフェース研究ユニットの小池康晴教授、吉村奈津江准教授、ルドビコ・ミナチ特任准教授(兼ポーランド科学アカデミー研究員)、マッティア・フラスカ研究員(兼カターニャ大学)らの研究チームは、アリやゴキブリのように複雑な脚部を持つロボットに階層制御装置アーキテクチャーを採用した新しい駆動方式を開発した。
この制御装置は非線形振動子を基盤とし、システムの柔軟性を図るため、フィールド・プログラマブル・アナログ・アレイ(FPAA)を実装している。ごく限られた数のハイパー・パラメーターを入力することによって、ロボットの歩行パターンをさまざまに変えることが可能になった。具体的にはヒトにも昆虫にもある中枢パターン生成器(CPG)を応用して自在に動くロボットの制御に成功した。
この成果は複雑構造のロボットを制御するために、人の脳波などの信号によってロボットを動作させるブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を将来どのように製作し使用できるかという研究の糸口として期待される。
研究成果は米国電子電気学会(IEEE)のオープンアクセスジャーナルである「IEEE Access」に1月26日に掲載された。