2019.03.05
物質中の電気分極を制御することに成功
強弾性や負熱膨張も実現
東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の東正樹教授、尾形昂洋大学院生、山本孟大学院生(現・東北大学助教)、科学技術創成研究院のJürgen Rödel(ユルゲン・ローデル)特任教授(ダルムシュタット工科大学教授)、神奈川県立産業技術総合研究所の酒井雄樹常勤研究員らの研究グループは、バナジン酸鉛(PbVO3)の一部をクロム(Cr)に置換して、電気分極の大きさを制御することに成功した。またこの物質が応力によって結晶の方位が変化する強弾性や温めると縮む負熱膨張を示す事も確認した。新たな機能性物質の開発につながる成果だ。
同研究グループにはその他に、同大学のZhao Pan(ザオ・パン)博士研究員、西久保匠大学院生、ダルムシュタット工科大学のSatyanarayan Patel(サチャナラヤン・パテル)博士研究員、Peter Keil(ピーター・ケイル)大学院生、Jurij Koruza(ユーリ・コルツア)博士研究員、高輝度光科学研究センターの河口彰吾研究員が参加した。
この成果は、1月17日(米国時間)に米国化学会誌「Chemistry of Materials」のオンライン版に掲載された。