Institute of Innovative Research, 
Tokyo Institute of Technology.

2019.01.28

プレスリリース

振動発電素子のエレクトレット外付けに成功

無線IoT端末電源として性能向上に期待

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の山根大輔助教(兼 科学技術振興機構(JST)さきがけ研究者)は、東京大学 先端科学技術研究センターの年吉洋教授、本間浩章研究員と共同で、MEMS可変容量素子とエレクトレット層を物理的に切り離した新原理の振動発電素子の開発に成功した。

個別に作製したMEMSとエレクトレットを電気配線で接続するだけで発電可能な新しい振動発電原理を実証した。これは、従来のエレクトレット振動発電における制約条件を打破する成果であり、今後、無線IoTセンサーなどへ向けたエネルギーハーベスティング技術[用語4]の性能向上につながると期待される。

従来のエレクトレット型MEMS振動発電素子は、MEMS可変容量素子内にエレクトレット層を形成したため、材料選択・設計・作製方法などに多くの制約があった。

研究成果は、2019年1月28日に韓国ソウルで開催された国際会議「MEMS 2019(The 32nd International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」で発表された。