Institute of Innovative Research, 
Tokyo Institute of Technology.

2023.07.19

プレスリリース

筋萎縮性側索硬化症と前頭側頭型認知症の新たな治療戦略への期待

異常なポリペプチドの合成を制御するメカニズムを発見

東京工業大学 科学技術創成研究院 細胞制御工学研究センターの田口英樹教授、近畿大学 医学部 内科学教室(脳神経内科部門)の永井義隆主任教授、藤野雄三特別研究派遣学生(京都府立医科大学 大学院医学研究科 脳神経内科学大学院生)、上山盛夫研究員(執筆当時)、大阪大学 大学院医学系研究科 神経内科学の望月秀樹教授、京都府立医科大学 大学院医学研究科 脳神経内科学の水野敏樹特任教授らの研究グループは、神経難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)と前頭側頭型認知症(FTD)の原因となる異常なポリペプチドの合成を、FUSというタンパク質が制御することを発見しました。さらに、FUSを含む一群のタンパク質がALSやFTDに対して治療効果をもたらすことを、疾患モデルショウジョウバエを用いて明らかにしました。本研究により、ALSとFTDの新たな治療法の開発につながると期待できます。

本件に関する論文が、令和5年(2023年)7月18日(火)16:00(日本時間)に、生物学領域の国際的な学術誌“eLife(イーライフ)”にオンライン掲載されました。