2022.11.07
2022年度 第11回ゼロカーボンエネルギー研究所コロキウム 12/5開催
- 日程: 2022年12月5日(月) 16:00~17:20
- 場所: 北1号館1階会議室
- 発表言語: 日本語
水と電力を用いた化学品合成
講師:
山中一郎(東京工業大学 物質理工学院)
電気化学ポテンシャルは強力な酸化力,還元力を有している.1.0 Vの電位差を掛けることは,ΔG = 96485 J mol–1,約100 kJ mol-1の強力なエネルギーが化学反応に関与することになる.有機過酸化物などの酸化剤や金属水素化物などの還元剤を用いることなく,水と電力(電位)を用いれば,酸化反応や還元反応を進行させることできる.この特徴を高分子固体電解質(Solid Polymer Electrolyte)膜を用いた電解反応に適用し,かつ新規電極触媒を組み込むことにより,CO2の電解還元,有機ハイドライドの電解合成,そして化学工業の観点から価値ある高難度の反応を実現できる.水と電力を用いたSPE電解による化学品合成は,化学プロセスの電化に向けた中核技術となりうる.