Institute of Innovative Research, 
Tokyo Institute of Technology.

2020.06.15

お知らせ

科学技術創成研究院での脱コロナ禍への取り組み

緒言

各国の主要都市を次々とロックダウンに追い込み、人類の生命を脅かす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が引き起こした感染症(COVID-19)による様々な社会的危機に、科学・技術でどのように対抗していくかは、まさに大学が取り組むべき喫緊の研究対象です。ウイルスへの対応は医薬系の研究がその中心になりますが、このウイルス禍から派生する数々の課題は、異分野が融合し、広く科学・技術が協働して対処するべきものと言えます。

社会課題即応研究機構(仮称)

科学技術創成研究院(研究院)は、その総力を結集して検討を進め、今後研究院が、コロナ禍を始めとする社会課題に即応した研究を迅速に実施していく仕組みとして、1年単位の短期集中、または基礎研究に立脚した3年程度の中期的視点で、重要社会課題に関連した研究を推進する「社会課題即応研究機構(仮称)」の新設を提案しています。

脱コロナ禍研究プロジェクト(仮称)

上記の「社会課題即応研究機構(仮称)」の活動の第1号となる具体的研究プロジェクトの先行事例として、新型コロナウイルス感染症に係る課題を取り上げた「脱コロナ禍研究プロジェクト(仮称)」を、研究院の教員を中心とした18の研究テーマをもって2020年6月5日に発足させました(各研究テーマの概要は下記の「研究テーマ一覧」を参照下さい)。現在、これらの研究テーマについては、テーマ間連携の模索、外部資金の獲得、企業との共同研究の発足・強化などについて検討を進めています。また、新たな研究チームの提案も並行して受け付けています。なお、これらの研究テーマは、大学や研究院等からの支援対象になるだけでなく、次項で紹介する「脱コロナ禍国際共同研究推進支援」の有力な候補にも位置付けられています。
※2020年9月10日付けで、研究テーマは19になりました。

WRHI脱コロナ禍国際共同研究推進支援

研究院のTokyo Tech World Research Hub Initiative(WRHI)では、「脱コロナ禍国際共同研究推進支援」の募集を開始しました。本支援では、脱コロナ禍研究に関する研究課題のうち、海外大学・研究機関に所属する研究者(准教授相当以上)を1名以上研究体制に含み、WRHIに既設の4つの研究国際ハブ(情報・人工知能、細胞生物学、材料・デバイス、社会実装)のいずれか1つ以上に研究責任者が所属することを条件として、2020年度(単年度)の国際共同研究に対して経費支援を行います。経費額はA:1件あたり500万円以下、B:1 件あたり100万円以下とし、Aは1件~3件,Bは5件~10件の採択を想定しています。

研究テーマ一覧

検査・抗ウイルス薬/ワクチン ・・・ 7件

  • 化学修飾型蛍光免疫センサー
  • 1個体,1分,1ドルで判定可能なSARS-CoV-2診断装置
  • MRI・NMRプローブによる生体検出法
  • SARS-CoV-2由来生理活性蛋白質阻害剤
  • SARS-CoV-2に対するイノベーティブRT-PCR検査法
  •  その他2件(後日公表)

ウイルス除去・不活化 ・・・ 6件

  • 低温プラズマによるコロナウイルスの高速・非接触不活化
  • 高度構造を制御した多孔質カーボン材料と有害物質除去剤への応用
  • 高衛生DLCコーティングの検討
  • ボロフェンを利用した抗ウイルス性素材
  • 大容量空気浄化システム
  • SARS-CoV-2増殖阻害剤

医療デバイス ・・・ 2件

  • ECMO用磁気浮上式遠心血液ポンプとその多機能化
  • フレキシブル近赤外イメージセンサー

働き方改革 ・・・ 2件

  • 複数の会話の輪が存在可能なビデオ会議サービス
  • テレワークの環境改善に資する技術

将来予測 ・・・ 1件

  • コロナ感染拡散における社会・経済現象の観測とモデルによる将来予測

ニュー・ノーマル ・・・ 1件

  • ポストコロナ社会における人間のあり方と利他