Industry-academia Collaboration産学連携室

共同研究講座、あるいは協働研究拠点で、どちらが大学、どちらが企業ということはありません。研究内容によって活動の軸足が大学、あるいは企業側にあって、結果として大学主体や企業主体になっています。

企業より協働研究拠点を作りたいとの要望があり、その目的に沿って複数の教員が参加するのが一般的です。また、事例としては、ある企業と複数の共同研究を実施した後、その企業と組織的連携協定を締結して共同研究講座を設置し、その後、数年間の共同研究を経て、研究分野を広げる目的で協働研究拠点に規模を拡大したこともあります。

共同研究講座では3000万円以上、協働研究拠点では2000万円以上となっています。なお、協働研究拠点の共同研究費は企業の事業規模などによって決めています。

詳細は共同研究契約で決めていますが、原則は特許出願後に公表することになっています。また、公表内容についても事前に大学から企業へ相談します。なお、基礎研究の領域では研究成果の公表により研究そのものが加速できるとの考えから、企業が大学へ積極的に公表をすすめる事例もありました。

技術課題の内容や研究の進捗状況によって教員と協議検討する時間は変わりますので、決まった時間はありません。教員と相談して、必要な時間を確保することになります。

共同研究で専用スペースが必要な場合は、スペースチャージを頂いて提供しています。協働研究拠点では専用スペースが必須で、10単位1単位25平米を使用されているケースもあります。共同研究講座では「専用スペースは必要としない」となっていますが、研究室が手狭なこともあり、専用スペースがあると研究しやすいでしょう。企業から大学へ大きな装置を持ち込んで研究するならば、東工大の教員に兼任をお願いして、協働研究拠点で運営したほうがいいと考えています。

東工大の教員に兼任をお願いする、あるいは企業側から企業研究者を含めて適任者をご推薦頂く、などがあります。1名は企業から、1名は学内または公募して選出するのが実務運営上は好ましいと思います。また、協働研究拠点では「特任教員は必要としない」となっていますが、運営上のメリットから特任教員を出していただいている事例もあります。