LEDをマイルドな製造環境で作製可能に

低消費電力で高輝度に光る発光ダイオード(LED)は、ディスプレイや照明などの光源として大きなニーズがあります。また、大面積で発光するデバイスとしては、発光層に有機分子を用い、適当な電子注入層と正孔注入層で挟んで電圧を印可し電子と正孔を有機層で結合させる有機EL(OLED※有機発光ダイオード)が知られており、近年では、大型テレビや高精細液晶ディスプレイに用いられています。しかしながら、有機発光層の寿命や化学的安定性などの問題を抱えていました。

東京工業大学 科学技術創成研究院の細野秀雄教授と元素戦略研究センターの金正煥助教ら研究グループは、ペロブスカイトに類似した構造を持つ物質Cs3Cu2I5が青色発光し、その量子効率が90%以上あることを見出しました。この物質は、大気中でも安定で、溶液から容易に成膜することが可能です。ペロブスカイト型発光材料の研究は世界的に盛んに行われていますが、材料に鉛やカドミウムを含んだものが多く、このような有害成分を含まずに安定で高い発光効率を示す物質が求められていました。今回の発光物質はこのニーズに応えるものです。また、新たに見出した黄色発光物質を組み合わせることで、白色発光するLEDの作製にも成功しました。

本研究成果はドイツ科学誌「Advanced Materials」に速報としてオンライン版に2018年9月14日付で公開されました。

詳しくはicon_site東工大ニュースをご覧ください。

フロンティア材料研究所
細野・平松研究室 研究室紹介#45