接合型変換制御にユークロマチンも関与か

東京工業大学 科学技術創成研究院の真木孝尚特任助教、岩崎博史教授、生命理工学院の小倉尚人大学院生(修士課程2年)、デンマーク・コペンハーゲン大学のジェネヴィーブ・トーン(Genevieve Thon)博士、米国・ブランダイス大学のジェームズ・E・ヘイバー(James E. Haber)博士の国際研究グループは、分裂酵母の接合型変換機構の新たな制御遺伝子を発見した。

酵母の性に相当する接合型(分裂酵母の場合はP型とM型がある)は、細胞分裂に伴い規則的に変換される。これはP型決定遺伝子とM型決定遺伝子の発現が相互に組み換わることで起こるが、その詳細はこれまで不明だった。

本研究では、真木特任助教らがトーン博士と共同で、蛍光顕微鏡を用いた新たな解析手法を開発し、接合型変換に関わる遺伝子の網羅的解析を行った。その結果、10個の新規接合型変換制御遺伝子を同定した。さらに、同定した遺伝子の遺伝学的解析や相互作用ネットワーク解析から、新たに染色体構造の制御様式が接合型変換に関わることを明らかにした。

この制御様式は、酵母に限らずヒトにも保存されており、エピジェネティクスと深く関わることから、多くの疾病と関連していることが予想される。今回の発見は、関連する疾病の発症機構解明や治療法の開発などに役立つと期待される。

本成果は2018年5月31日付の「PLoS Genetics」に掲載された。

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細胞制御工学研究センター
岩崎研究室