溶媒蒸気の識別が可能な新しい分子集合体材料を作成

取り込む分子に応じて蛍光が大きく変化する多孔性デンドリマー結晶

国立大学法人 筑波大学 数理物質系 山本洋平教授、西堀英治教授、数理物質科学研究科 大学院生 中嶋紗英(物性・分子工学専攻 博士前期課程)は、東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 アルブレヒト建助教、山元公寿教授、京都大学工学研究科 植村卓史准教授、北尾岳史博士とハイデルベルク大学との共同研究で、π共役デンドリマーから形成する多孔性マイクロ結晶の作成に成功しました。

デンドリマーは分子量が単一の巨大分子で、樹状高分子とも呼ばれています。その立体的な嵩高さから、デンドリマーはアモルファスな凝集構造を形成することが多く、特に世代の大きなデンドリマーにおいてその傾向は顕著です。今回、本研究グループは、第3世代のデンドロンを有するπ共役デンドリマーの自己組織化について詳細に検討ました。その結果、このデンドリマーが極めて多孔質な結晶を形成することを見出しました。このデンドリマー結晶は、大きな細孔表面積と特異な電子状態を備えているために、溶媒蒸気の曝露により蛍光強度が顕著に増大すると同時に大きな蛍光色変化を示すことを明らかにしました。蛍光特性と多孔性を併せもつデンドリマー集合体は、溶媒蒸気や気体分子などを識別する新しい蛍光プローブとしての応用が期待できます。

本研究成果は、2018年2月16日付で「Chemical Communications」にて先行公開されました。

詳しくはicon_site東工大ニュースをご覧ください。

化学生命科学研究所
山元・今岡研究室
ハイブリッドマテリアル研究ユニット