原子時計をスマートフォンに搭載できるくらいの超小型システムへ

圧電薄膜の機械振動を利用し、チップ化に向けて大きく前進

国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田英幸)電磁波研究所 原基揚主任研究員等は、国立大学法人 東北大学(東北大、総長: 里見進)大学院工学研究科 機械機能創成専攻 小野崇人教授、国立大学法人 東京工業大学(東工大、学長: 三島良直)科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 伊藤浩之准教授と共同で、従来の複雑な周波数逓倍処理を必要としないシンプルな小型原子時計システムの開発に成功しました。

本研究では、圧電薄膜の厚み縦振動を利用し、原子時計の小型化に適したマイクロ波発振器を提案しています。薄膜の厚み縦振動は、高い周波数で機械共振を得ることが容易であり、GHz(ギガヘルツ)帯にある原子共鳴の周波数に対して、そのまま同調動作できます。そのため、今まで必要だった水晶発振器や周波数逓倍回路を完全に省略することができ、大幅な小型・低消費電力化が実現されます。さらに、本システムでは、半導体加工技術を応用し、小型化と量産性に優れる小型のルビジウムガスセルを独自に開発、動作パラメータを最適化することで、周波数の安定性を格段に改善しました。

本技術が実用化されれば、これまで人工衛星や基地局に限定的に搭載されていた周波数・時刻標準である原子時計を、スマートフォンなどの汎用の通信端末に搭載することも夢ではありません。

詳しくはicon_site東工大ニュースをご覧ください。

未来産業技術研究所
益・伊藤研究室 ―研究室紹介 #2―│電気電子系 News
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